「ロータリーの目的」
ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある。
1.知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること。
2.職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事は全て価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること。
3.ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること。
4.奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
付記
「ロータリーの目的」の4つの項目は、等しく重要な意味を持ち、また同時に行動をおこさなければならないものであるということで、RI理事会の意見が一致した(ロータリー章典26.020)
みなさん、こんにちは。
2730ジャパンカレント第4回(通算第138回)例会を開催いたします。
国際ロータリー2730地区では、今期の主な取り組みのひとつとして「クラブ戦略目標を設定する」があります。
ロータリークラブが掲げる戦略的重点計画を達成するためには、各クラブが現状を分析し長期的な戦略を立て実行していくことが重要との認識のもと、「定期的にクラブ戦略会議を開催し計画的に実行・進捗管理を行うこと」を目的としており、具体的には「戦略計画立案ワークシート」を作成するとなっています。
当クラブにおいては、6月に開催した「リアル理事会」で意見交換を行い、完ぺきではないかもしれませんが、ワークシートの作成を完了しています。
(詳細は添付の
「戦略計画立案ワークシート」をご確認ください。)
※ワークシートの記載内容についてご意見等がありましたら、「例会の課題(感想)」の中でお話ししていただければと考えます。
ワークシートの中で、当クラブの特徴(長所、短所、その他)として次の項目を挙げています。
クラブの特徴 |
長 所 |
оネット環境があればどこでも例会に参加可能
о文書がネット上にあり、いつでも閲覧可能
о居住地が限定されない |
短 所 |
о会員同士で顔を合わせる機会が少ない
оサーバーダウンによる例会実施不可のリスクあり
о殆どの会員が経営者でないため、費用負担は鬱屈 |
その他 |
о居住地が分散(海外含む) |
短所として記載した「会員同士が顔を合わせる機会がない」については、6月、9月のリアル例会や12月のクラブ総会、クラブ管理運営委員会で企画していただく交流会等がありますので、可能な範囲でご参加いただき親睦を深めることができればと思います。
長所については、記載している項目以外にも数多くありますが、会員皆さんのアイデアで長所を活かす取り組みに力を入れることで、会員の増加や例会出席率向上等に繋げたいと考えています。
当クラブの長期的なビジョンとして「世界中に会員がいるグローバルクラブ」としました。Eクラブの長所を活かして、楽しく・感動に出会えるクラブ作りを目指していきましょう。
私の職業奉仕
SAA 今柳田幸代
私の職業は、教育職で特別支援学校の先生です。ロータリアンとしては珍しい職種になるのではないかと思いますが、ローターアクトで活動した経験があり、その時の縁でEクラブにチャーターメンバーとして入会し、現在に至っております。Eクラブに入会していなかったらこのように自分の職業について文章を書くこともなかったかと思います。ロータリーとの出会いで、多くの素晴らしい方々との出会いや人生の学びを頂き、さらには自己研鑽の機会まで頂き、本当にありがたく感じています。つたない内容ですが、自分が仕事を通して感じてきたこと、職業について考えていることなど、伝わると良いなと思います。
私がなぜ特別支援学校の先生になったかというと、それは本当に予期していなかったことで、教職員採用試験を受け、合格通知に「特別支援学校教職員として採用」と記載されていたことからスタートしたのです。今はそうではないですが、20数年前は特別支援教育の免許を持っている人の数が少なく、一般の教員免許のみで特別支援学校に勤務している人も多かったのです。大学時代に特別支援教育について専門的に学んでいなかったため、採用されてから現場で先輩方から教わるところから始まり,長期休業期間を利用し、数年かけて大学で単位を取り、特別支援教育の教員免許を取り,現在に至っております。教育内容や障害特性、支援方法など、本当に一日一日が勉強でした。今思い出すと、ただ必死に目の前のことをしていたという感じだったと思います。
そんな私も今年で働き始めて26年目になり、教員は転勤がつきものですが、今勤務している学校が4校目の学校になります。特別支援学校とひとくくりに言われますが、在籍している児童生徒の障害によって、教育内容も支援の仕方も大きく異なります。私はこれまで知的障害を主たる障害とする学校と肢体不自由を主たる障害とする学校を経験してきました。
この26年間で出会ってきた生徒や保護者、同僚のおかげで今の私があると感じています。多くの出会いの中で、教えられ、気付かされ、成長させていただいてきたのです。
今回は、一人のお母さんから「育ちに寄り添う」ということを学んだ一つのエピソードを紹介させていただき、私がこの仕事を続けるなかで大切にしてきていることをお伝えできればと思います。
初任校2年目で担任した生徒の母親との出会いです。
担任した生徒は16歳で、重度の知的な障害と中程度の身体的な障害(歩行は可能だか不安定)を併せ有するお子さんでした。喃語を発することはでき,日常の生活に必要な言葉(トイレ,ごはん,着替え,行くよ 等)は声かけとジェスチャーで理解できていましたが、コミュニケーションとなるとなかなか難しく,教員2年目だった私は、この生徒とどのようにして関係づくりをし,何を教えていけばよいのだろう?と本当に手探り状態でした。
一年間の目標や取組もきちんと決められないまま、保護者へ教育方針を伝える面談が近づき、焦るばかりでした。教師だから、担任だから、保護者に対して何か専門的なことを言えないと、保護者を納得させるような立派な指導方針を示さないといけないと、自分で自分にプレッシャーを与え、不安になっていました。教員2年目の私にそんな力はないのに、自分を立派に見せようと必死になっていたのです。本当なら、生徒のことだけを考え、その子のために何ができるのか、ということを考えるべきなのですが、その時の自分は、教師としての力量を見定められる、保護者に信頼してもらえるだろうかと、自分がどう評価されるのかということを気にしていたように思います。
そんな時、お母さんが「私はこの子と1年に一つ目標を決めて、できることを1つずつ増やしてきたのですよ。去年は自分の学校バックを玄関から自分の部屋にちゃんと持っていくことができるようになったのですよ。」と笑顔で話してくださったのです。スーッと肩の力が抜ける感じでした。
何ができるかではない。一緒に何を目指すかなのだと。その結果として、できることが増えたら、それは子供の幸せに繋がる。その子のことを一番わかっているのは母親(家族)であり、何ができるようになればその子がより豊かに生きられるのかを分かっているのも母親(家族)なのです。担任だからといって決して偉くないし、すべてがわかっているわけでもない。その子の幸せを願って一緒に悩み、試行錯誤しながらともに前を向き歩む、母親(家族)にとってのパートナーになれれば、それで十分なのではないか。そう気づかせてもらったのです。
できない自分を認め、少しでも力になりたい気持ちを伝え、ともに歩ませてほしいという思いを伝え、分かり合えることができたら・・・それが支援のスタートになる。人を思うということは、相手のことを100%思い、できることを考え、行動することだと教えられました。
この経験は、その後の人間関係づくりの基礎となり、仕事だけでなく、私生活、ローターアクトの活動でも生かされたと思います。もちろん今も。
教育は人と人との出会いの中で、誰かが一人で行うものではなく、複数の人がそれぞれの思いを重ね、積み上げていくものだと感じています。特に、特別支援教育においては、その子をサポートしている人がつながり、一緒に取り組むことが重要になってきます。つまり、その子の成長を願いかかわる大人(家族、教育関係者、医療関係者、福祉関係者、地域のサポーターなど)が思いを共有し、役割を分担し、いかに太い絆で結ばれていくかにかかってくるのです。私できることは微々たるものですが、出会った子供の幸せを願い、努力していきたいと思います。
今、ロータリアンとなり「4つのテスト」を知り、私が経験から学んだことはこれにつながることだったのだと思いました。
「職業奉仕とは?」と問われると、難しくて答えられませんが、理想を持ち、日々誠実に生きていくこと、それが奉仕につながるのではないかと考えています。