「ロータリー財団月間によせて」
ロータリー財団委員長
花里 隆二
クラブに入会して初めてのロータリー財団委員長を拝命しました。
自分も勉強がてら理解を深めていきたいと思います。
今回は、Eクラブのロータリー財団の補助金制度をご紹介したいと思います。
そのためには、寄付の種類や補助金の構成について知ることが大切です。
ロータリー財団への寄付は、年次基金・恒久基金への寄付および使途指定の寄付が
あります。寄付は、ロータリー財団活動のために集められます。
地区には、3年前の年次基金の47.5%、前年度の恒久基金からの収益がDDFとして
配分されます。DDFは、地区補助金に50%、グローバル補助金に50%が配分されます。
①年次基金
毎年会員にお願いしている寄付で3年間資金運用され、その収益がロータリー財団
運営や、寄付増進のための費用にあてられます。3年後寄付金のすべてがロータリ
ー財団活動に使われます。その配分の方法は、以下の3つ
・WF(Word Fund:国際的な財団活動のための資金):47.5%
・DDF(District Designated Fund:地区の財団活動のための資金):47.5%
・財団本部運営資金:5%
DDFは、地区で使途を決めて活動できる資金となります。
②恒久基金
恒久基金への寄付は将来にわたって資金運用され、元金には手をつけられません。
運用収益は、翌年度の年次寄付と同様、WFとDDFに50%ずつ配分されます。
恒久基金への寄付者をベネファクター(後援者)として認証します。
③使途指定寄付
プログラムを指定して寄付するものです。ポリオプラスへの寄付や災害復興のため
の寄付はこれにあたります。この寄付は、個人年次寄付の目標額にカウントされ
ポールハリスフェローの認証にもカウントされます。
助金の構成は、地区補助金・グローバル補助金・パッケージグラントの3つに
構成されており、その補助金の下に、人道的プロジェクト、職業研修チーム(VTT)
奨学金の3つのプログラムがあります。
①地区補助金
DDFの50%以内を地区補助金に振り分けることができ、地区の裁量で社会奉仕
国際奉仕を実施できる。地区は財団に申請し、クラブは、地区に申請する。
②グローバル補助金
DDFの50%以上をグローバル補助金に割り振ることができる。プロジェクトは
6つの重点分野に限られ、地区またはクラブがここに財団に申請し、承認されて
からプロジェクトを実施する。現金寄付とDDFに対してWFをマッチングする。
③パッケージ・グラント
ロータリー財団承認のもと、戦略パートナーの提案するプロジェクトに参加する。
世界での年間補助金件数には上限がある。地区はDDFを寄贈できるが、原則、
クラブと地区の財政負担はない。
①概要
DDF(District Designated Fund:地区の財団活動のための資金)の50%以内を地区補
助金に割り振ることができ、地区の裁量で、人道的・教育的に関わりなく社会奉仕
と国際奉仕プロジェクトを実施できる。
DDFのみが財源で、財団からのWF(Word Fund:国際的な財団活動のための資金)に
よるマッチングはない。。
最終報告をしないと、次の地区補助金を申請できないので、比較的短期間のプロ
ジェクト。補助金を受け取ってから24カ月以内に完了しなければならない。
地区が一括して受け取った補助金をクラブに授与して、なお残金があり、ロータリ
ー財団に返却した場合、DDFとして戻るが地区補助金には使えない。
②事業例
文化・芸術分野の関する奨学金(海外留学でも地元の大学に行く場合も可)
経済的に困っている学生への学費の支援
職業研修チームの派遣(期間・人数ともに自由)
職業訓練の支援
海外クラブとの協力事業(災害支援含む)
地元地域社会での奉仕事業(災害支援含む)
ロータリークラブのない国での奉仕事業
講演や駅前の美活動
③使ってはいけないこと
人種・性別・言語・宗教を理由とした差別的なこと
政治・宗教に関わること
宗教的な行事支援
妊娠中絶・性別決定等の関する活動の支援
インターアクト・ローターアクト。ロータリー友情交換・RYLA 、青少年交換など
国際ロータリープログラム支援
武器の購入
4.グローバル補助金の内容
①概要
6つの重点分野(平和と紛争予防/解決・水と衛生設備・疾病予防と治療・母子の保健
基礎教育と識字率向上・経済開発と地域開発)に該当するプロジェクトであること。
DDFと現金に対してWFを組み合わせてその合計が財源となる。
プロジェクト1件ごとに申請し、長期にわたること。
持続性のある成果をあげ、かつ、その成果を測ることができること。
2カ国以上のクラブまたは地区が参加する。国際規模のプロジェクトのみ
ホストスポンサーと先方のスpんさーの両者が必要
事業総額は30000ドル以上
②事業例
・6種類の重点分野を専攻する奨学金(1年から4年間:奨学金3万ドル以上)
財団が奨学生を承認
・6種類の重点分野に関する職業研修チームの派遣
メンバー2名以上、リーダーで上限なし
期間自由、事業総額3万ドル以上
・6種類の重点分野に関する大規模な人道的プロジェクト
外国のクラブや地区と協同で実施する。
協同提唱者は、実施国側、援助国側で、それぞれいくつあってもいいが、primaryは
それぞれの国に1つである。
③使ってはいけないこと
人種・性別・言語・宗教を理由とした差別的なこと
政治・宗教に関わること
宗教的な行事支援
妊娠中絶・性別決定等の関する活動の支援
インターアクト・ローターアクト。ロータリー友情交換・RYLA 、青少年交換など
国際ロータリープログラム支援
武器の購入
・財団と戦略パートナーと合同で、重点分野に該当するプロジェクトを実施する。
・資金は100%WFと戦略パートナーからもたらされるが、DDFを使うこともできる。
DDFとWFを同時には使えない。
・戦略パートナーについては、ロータリー財団と6種類の重点分野のいずれかを専門と
する団体と1年以上の協力関係を結び、財団委員会で承認する。
・現在の戦略パートナーは、アガ・カーン大学・マーシーシップス・ユネスコ教育研究
所である。
6.寄付の推進
我々会員の寄付が実際、戻ってきて有効活用ができるシステムになっていますので
寄付したことが損をするということがありません。まずは、少額でも年次寄付を
Eクラブ全員が実施いただくことが、ロータリー財団事業を拡大・継続することに
つながりますので、ご理解とご協力の程、よろしくお願いします。
以 上