ガバナーアドレス
国際ロータリー第2730地区 2020-21年度 ガバナー 風呂井 敬
公式訪問 実施予定日 2020年8月30日(日)
※コロナ感染予防のため、今回の動画配信に代える。
ガバナー、会長、幹事懇談会 実施日 2020年8月30日(日)
※地区事務所にてリアルにて実施
※ 「動画はこちらから」右クリック→新しいウィンドウで開くで閲覧ください。
※ 以下は動画を文字起こしした内容になっております。(上記の議事録と同内容です。)
紙媒体が必要な方、目で確認したいという方のみご覧ください。
■ ガバナーあいさつ
2730ジャパンカレントロータリーEクラブの皆様こんにちは、国際ロータリー第2730地区、2020-21年度ガバナー、鹿屋西ロータリークラブの風呂井敬でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、地区役員としてご協力いただいております、菊地平パストガバナー、西幸司会員、廣田みき会員には、この場を借りて御礼申し上げます。
1月に発生した新型コロナウィルスは、9月12日現在、世界全体で感染者2,850万人、死者91万人を超えており、世界保健機関WHOは、パンデミックが加速していると懸念を表明し、南北アメリカ大陸や、南アジア、中東での大規模な感染拡大が続き、世界は危険な新局面に入ったと警戒を呼び掛けております。
1月の国際協議会で、ホルガー・クナークRI会長テーマ「ロータリーは機会の扉を開く」の発表を聞き、胸躍らせて準備に取り掛かりました。さあこれからが三大研修だというその時、新型コロナウィルスが発生、三大研修のうち、2月の地区チーム研修のみ開催でき、3月のRLI方式での会長エレクトセミナー、5月の地区研修・協議会はDVD研修、資料の配布、報告書の提出という形式で終わったところであります。
また、6月初めての試みでありました、会員増強、財団、公共イメージの、3部門を学ぶ元気なクラブづくりのためのワークショップも中止せざるを得なくなりました。
対面式での研修で、十分に議論を重ね、新年度を迎える予定でしたが、このような結果になり、大変申し訳なく思っております。
また、現在のコロナ渦、地区内クラブにおきましては例会も開催できず、会員事業所に甚大な影響を及ぼし、出席免除、退会の申請が出ており、地区としてもこれに対応すべく、 地区人頭分担金を支援する方策をとることといたしました。
このような厳しい状況下のなか、会員の皆様の健康と安全、会員維持、退会防止を講じながら、地区活動との両立を図ってまいりたいと考えております。「自粛はすれども委縮はしない」の精神のもと、未来に向かっての活動に取り組んでいく必要があります。このようなことから、地区、クラブでのオンライン会議は、喫緊の課題であり、可能な限り進めてまいりたいと思います。
公式訪問は、ロータリーの重要な問題、RIテーマ等について、関心を持っていただく、奉仕活動の意欲を高めていただく、クラブ定款・細則が順守されているかどうか、クラブ目標の進展状況の確認、クラブの意見を聞き、クラブをサポートする、顕著な貢献をしたロータリアンの表彰等が、その目的とされております。
2730ジャパンカレントロータリーEクラブにおかれましては、今柳田幸代会長、東岳也幹事を中心に、会員17名で、魅力あるクラブを目指して、充実した例会、意義あるプロジェクトの実施、人を誘い生涯続いていく友人を作ろうを目的に、地区補助金を活用したプロジェクト、プロバスケットボール観戦無料招待事業、ポリオの街頭募金、クラブ名、END POLIO NOWをプリントした風船を作成し、チラシと共に配布されるとのことであります。
また、最年長は菊地平パストガバナーの86歳でいらっしゃいますが、現役で頑張っておられることに心より敬意を表します。2730ジャパンカレントロータリーEクラブの強みは、積極的な会員が多い。居住地を問わず入会できる。経費がかからず、会費を抑えられるため、入会しやすいところが強みとのことであります。
また、弱みとしましては、退会者は少ないが、増強がなかなか進まない、国外居住の会員がおり、交流や研修等のサポートが不十分であるとのことであります。このことを踏まえ、今柳田会長は、会員増強のため、魅力的なクラブ運営、地区補助金活用のプロジェクトを全会員で取り組み、会員増強の具体的な行動、街頭募金等に誘うなど計画されているとのことであります。
それではガバナーアドレスに移りたいと思います。
■ ガバナーアドレス ※行間は資料及び動画のページに合わせています。
新型コロナウィルス感染防止のため、動画でのガバナーアドレスとなりましたことを、お詫び申し上げます。
さて、1月19日から25日まで、アメリカのサンディエゴで開催された、国際協議会に参加して参りました。RI会長をはじめ、シニアリーダーの方々から、研修を受け、今回は、523地区から、900名以上のガバナーエレクトとパートナーが集まりました。
ガバナーになるためには条件があります。その三つの条件として、まず、クラブ会長を務めること、就任時に7年のロータリー歴、国際協議会に出席し、研修を受ける。この三つを経験することにより、資格を得ることになります。
会場の入口正面には、国際協議会にようこそ(WELCOME TO THE ROTARY INTERNATIONAL ASSEMBLY)、裏側には「JOIN LEADERS EXCHANGE IDEAS TAKE ACTION」と書かれていました。以前、2014年までは「ENTER TO LERAN AND GO FORTH SERVE」(入りて学び、出でて奉仕せよ)と書かれていたそうです。
日本からのRI研修リーダーは、鈴木一作パストガバナー、山崎淳一パストガバナーでありました。
RI会長ホルガー・クナークさんであります。ドイツからの初めてのRI会長で、年齢は67歳であります。
RIデーマにつきましては、2019年理事会で、次のような決定がなされております。
RI会長は、RI全体で順守される意欲を喚起するテーマを選ぶことが出来る。年次テーマは、ロータリーのビジョン生命と合致するものとするとされております。
5年前のRIテーマでありますが、人類に奉仕するロータリー、ロータリー:変化をもたらす、インスピレーションになろう、ロータリーは世界をつなぐ、
2020-21年度RI会長テーマは、「Rotary Opens Opportunities」(ロータリーは機会の扉を開く)であります。ロイヤルブルーとゴールドはロータリーを、クランベリーレッドはローターアクトを表しています。
ホルガー・クナークRI会長の講演要旨でありますが、ロータリーは、入会するというだけでなく、無限の機会への招待です。ロータリーの活動が、どこかで、誰かのためになる機会の扉を開いています。生涯続く、友情を築く、機会を与えてくれ、リーダーシップを発揮する機会、奉仕のアイデアを実行に移すため、世界を旅する機会を与えてくれます。
また、未来のための変革として、昔はよかったと嘆くロータリアンもいるが、それでもロータリーは変わらなければなりません。会員の維持に力を入れ、クラブに相応しい会員を募る必要があります。女性がリーダー職に就く機会を増やす必要があります。例会の形態も考え、若者は今の形態が、最良とは思っていません。環境問題に力を入れる重点分野が一つ増えております。ローターアクターに活躍の機会を増やし、若い職業人へロータリーの扉を開きましょうと述べられました。
また、ロータリーの中核的価値観の重要性を述べられ、ロータリーの中核的価値観は、御存知のように、次の五つであります。親睦、高潔性、多様性、奉仕、リーダーシップであり、中核的価値観は、これからも変わることのないものであります。
2017年7月のRI理事会で、ロータリーのビジョン声明が採択されました。私たちは世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。ビジョン声明はロータリーの新しい行動計画の土台を成すものであります。
ビジョンを達成するため、今後5年間の活動を方向づける四つの優先事項が定められました。より大きなインパクトをもたらす。参加者の基盤を広げる。参加者の積極的な関りを促す。適応力を高める。であります。
また、ロータリーの活動分野を表すものとして、7重点分野があります。平和の推進、水と衛生、母子の健康、教育の支援、地域経済の発展、疾病との闘い、私たちの年度には 環境問題が新しく加わることが決定しました。
以上が、RI会長テーマとRIの活動方針であります。
2020年11月、地区大会を開催予定でありましたが、来年5月に延期となりました。皆様のお出でを心からお待ちいたしております。
さて、2020-21年度、2730地区スローガンは、「不易流行・ロータリーの基本を堅持し、変化に適応するクラブを」といたしました。
今日の世界は、1905年の世界と同じではありません。人口動態が変わり、変化のスピードが加速し、テクノロジーによってネットワークと奉仕のための新たな機会が生み出されています。不変なのは、ロータリーを定義づける価値観、すなわち「親睦」「高潔性」「多様性」「奉仕」「リーダーシップ」に対するニーズであります。
過去を敬い、未来を見据えながら、私たちは進化を遂げ、ロータリーを時代に即した組織とするだけでなく、繁栄させることができます。
ポール・ハリスは、世界は絶えず変化しています。そして、私たちは世界とともに変化する心構えがなければなりません。ロータリー物語は何度も書き替えなければならないでしょう。また、ロータリーがその適正な運命を理解するとしたら、ロータリーは必ず進歩しなければなりません。時には革命が起こる必要がありますとも述べております。
また、ローターアクトクラブの大改革を含め、これまで日本のロータリアンは、目まぐるしく変わるRIの姿勢に困惑する場面も少なくありません。もちろん、青少年保護など、理解できるものもありますが、職業分類、例会開催回数、メイキャップの猶予期間など、その時々で少なからず違和感をおぼえたのは私だけではないと思います。そんな時に必要なことは何だろうと考えた時、蕉風俳諧のいつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていく。
このような背景から、「不易流行・ロータリーの基本を堅持し、変化に適応するクラブを」を地区スローガンといたしました。
ロータリーの基本とは、ロータリーの目的、四つのテスト中核的価値観(コアバリュー)であり、このことを堅持し、多様性、柔軟性、革新性という変化にきちんと適応するクラブつくりを意味しております。
2730地区、運営方針でありますが、RI会長テーマは「Rotary Opens Opportunities」(ロータリーは機会の扉を開く)であります。そして、ロータリーの中の中核的価値観の大切さを強調されておりました。このテーマのもと、地区活動を進めてまいります。
ホルガー・クナークRI会長が述べられた強調事項であります。
地区は、新しい革新的なクラブモデルを作ることに積極的に取り組んでいただきたい。
すべてのクラブは毎年少なくとも一回の戦略会議を開いていただきたい。
新会員を注意して選んでいただきたい。新会員にとって皆様のクラブがぴったりと合うこと、そして新会員の期待に応えるクラブであることを確認していただきたい。
ポリオ根絶のための寄付を行い、10月の世界ポリオデーに合わせた行事・イベントを開催していただきたいということでありました。
RIロータリー賞への積極的なチャレンジであります。
ロータリー賞の達成は難しいものでありません。手続きはロータリークラブ・セントラル内で電子的に行われます。
新しい戦略計画の推進でありますが、RIビジョンを基に、地区ビジョン、クラブのビジョンを策定し、積極的に進めてまいります。
会員増強・会員維持・クラブ拡大であります。
日本は3ゾーンから、2.5ゾーンとなっており、増強は喫緊の課題でもあります。
新世代、青少年育成の推進です。
様々な活動の実践を通じて、青少年並びに若者に好ましい良い変化が生まれるものであります。また、2020年7月1日から、ローターアクトクラブ変更有効への対応も必要となります。
奉仕活動推進のためのロータリー財団への年次寄付等の推進であります。
青少年や若きリーダーへの支援、7つの重点分野の充実、ポリオ根絶は、皆様の寄付によって成り立っております。
米山奨学会への寄付推進であります。
日本のロータリーが共同で運営する、民間奨学団体であります。2019年は、868人、予算総額、約14億円であり、力を入れていきたいと思っております。
ポリオ根絶の協力であります、
ナイジェリアでは、野生型ポリオウィルスによる発生が出ていない期間が3年を経過し、また、WHOによりポリオフリーが認定される可能性が有り、あとパキスタン、アフガニスタンのみとなっております。
公共イメージ向上に向けてであります。
地区の各部門と連携し、地区の特性に応じた方法での一貫した公共イメージづくりが重要であります。
そして、研究の充実であります。
ロータリーも大きな変化の時代を迎え、このことに適応するためにも、研修の充実が求められています。
ロータリーデーへの参加でありますが、ロータリーデーは、公共イメージ向上のためのイベントでありますが、ポリオ根絶、日本のロータリー100周年、七つの重点分野について、来年2月23日に、グループ等で一斉に開催する予定であります。
友好クラブ、姉妹クラブの締結推進ですが、ロータリーの国際化の切り口は、友好クラブ、姉妹クラブの締結であります。
台北国際大会、地区大会、地区の各種セミナー、各クラブ周年行事等への積極的参加でありますが、多くの皆様の参加により、機会への扉を開いていただき、親睦、研修の機会をつくっていただきたいと思います。
地区財団活動資金の活用による地区補助金、グローバル補助金の充実であります。
DDFの繰り越しが問題となっておりますが、この財源は、地区が寄付した金額そのものであり、有効活用の意味からも、積極的に活用していただきたいと思っております。
クラブビジョンの策定の推進であります。
ホルガー・クナークRI会長も戦略計画を立て、5年後どうあるべきか考えてほしいと述べております。また、CLP、あるいはクラブ定款第11条の第7節に応じたクラブ組織をしっかりとつくり上げていただきたいと思います。
定款・細則の見直しであります。
そして、地区の効率化、会計の透明性、運営の合理化でありますが、約1,700円あまりの人頭分担金減額、地区資金支払基準細則、旅費規定の大幅な見直し、様々な報告書の一本化を図りたいと考えており、また、クラブ定款の委員会構成に基づき、地区組織との整合性を図ったところであります。
ここ数年、「ロータリーは変わってしまったのか」という声をよく耳にします。しかし私はそうは思っていません。2019-20年度の新しい標準ロータリークラブ定款を見ると、第3条のクラブの目的、第5条のロータリーの目的、第6条の五大奉仕部門の記述の、表現は若干違っても基本になる考え方は従来と同じであると思います。115年続いているロータリーの根幹となる考え方をもう一度認識し、それぞれのクラブが目指す方向をしっかりと決めていくことが大切ではないでしょうか。
第5条ロータリーの目的であります。ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにあると述べられております。
第6条の五大奉仕部門を見ても、それぞれの記述は、表現は若干違っていても、基本になる考え方は従来と同じと言えます。その基本になる考え方とは、ロータリーの価値観ではないでしょうか。
その価値観は、四つのテスト、超我の奉仕、中核的価値観などがあります。ロータリーは価値観を共有する人たちの集まりであります。ロータリアンには、同じ価値観を持つという信頼感があります。本年度はこれらに信頼と寛容性を加えたいと思っております。
国際ロータリーの大きな流れでありますが、20年間の組織活性化のためのプラン・計画の流れであります。1996年DLP、2004年CLP、2001年RI戦略計画検討開始、2010年RI戦略計画実施、2018年新しいRI戦略計画が立てられました。
DLPはガバナーの負担軽減、クラブ支援を効果的に行うため、CLPは少人数でどうクラブを運営するか、根本的な問題にどう対処するか、仕事で忙しい中、どうロータリーに取り組むか、1年ごとに役員が代わる中、どう継続性を持たせるかなどが検討課題でありました。
ロータリーの戦略計画は、RI戦略計画、地区戦略計画、そしてクラブ戦略計画を立て、より充実した活性化された組織を作り上げる必要があります。
ロータリー地区ビジョンが策定されました。2730地区は、ロータリーの基本理念を理解して、これを達成するために地区内ロータリークラブが、ロータリーの変化を受け入れ、ロータリーの未来を導く魅力ある楽しく元気なクラブづくりを支援すると定めたところであります。
その地区の行動計画としては、「より大きなインパクトをもたらす」の中では、クラブ戦略計画の立案と実行を推奨する。そして、「参加者の基盤を広げる」の中では、会員を維持しつつ、さらに入会を促進することでクラブ員の充実を図るとしております。
参加者の積極的なかかわりを促すの中では、クラブリーダー育成のため、RL研修への参加を奨励する。
そして、適応力を高めるの中では、My Rotaryへの登録を奨励し、ロータリー情報の取得、ロータリークラブ・セントラルの活用を奨励するなどを行動計画といたしました。
地区ビジョン、地区行動計画を定め、これに基づき、具体的地区数値目標を掲げ、実現を目指してまいります。1項目から20項目まで、定めたところでありますが、一つ目には、クラブ拡大(衛星クラブを含む)、現在68クラブでありますが、私の年度は69クラブ、5年後には72クラブを目標としております。これは、毎年見直しをしながら5年後に実現を図るという計画であります。
そして二つ目に、小規模クラブの解消。1,000人、1人当たりのロータリアン。女性会員・40歳未満会員の拡充。出席率の向上など、20項目を定めたところであります。
クラブ戦略計画につきまして、具体的な戦略計画を紹介したいと思います。
川口モーニングロータリークラブの戦略計画であります。
ビジョンは、私たちは、土曜の朝に集い、五つの奉仕活動について話し合い、それを実行に移し、世界や地域社会の人々から喜ばれる奉仕組織であり続けるとしております。
行動計画には四つの計画を掲げております。
My Rotaryに掲載されておりますが、戦略計画立案ガイドについてであります。まず、クラブの現状はどうであるか、どのようなクラブになりたいのか、ビジョンを実現させるためにはどのようにしたらよいのか、目標への進み具合はどうか、このように戦略計画の重要性に鑑み、PETS、地区研修・協議会では、クラブ戦略委員会の設置をお願いしたところであります。この計画は、ロータリーの伝統や、価値観を払拭しようとするものではありません。目的はクラブを強化し、ロータリーの価値観を今後も守り続け、かつ組織を強化するとともに、ロータリアンを含め、より大勢の人々の暮らしと、地域社会をよくすることであります。
「いにしえの道を聞いても唱えても、わか行ひにせすは甲斐なし」これは、島津家中興の祖と言われます、島津日新公のいろは歌の一つであります。先人からいかに素晴らしい話を聞き、学んだところで、それらを理解するだけではただの知識にしかすぎません。学んだことの本質を血とし、肉となして実行してこそ、その知識が価値あるものになります。つまり、人間としての道徳や知識が実践を伴わなければ意味がないということです。そのようなことから、戦略計画にもとづき、計画したことを一つずつ実行したいものであります。
大変厳しい状況が続いておりますが、コロナウィルスが早期に収束し、本年度が素晴らしい年度になります様、共に頑張ってまいりましょう。ご清聴ありがとうございました。