下半期から「私の職業奉仕②」と題して、これまでのEクラブ例会や活動を通じて「私の職業奉仕①」からどのように思いや意識が変化したり気づきがあったのか投稿頂き、会員皆様とさらに共有・意識を深めて頂きたいと思います。
「私の職業奉仕②」
研修委員会 東 岳也
RAILWAYSシリーズ最新作である映画「かぞくいろ」の撮影が、平成30年1月10日から2月23日まで撮影が行われました。まずはこの間、クラブの皆様にも協力いただきましたこと感謝いたします。
この映画は、夫を亡くした晶(有村架純)が、連れ子である駿也(歸山竜成)を連れ、肥薩おれんじ鉄道の運転士である節夫(国村隼)の住む阿久根にやって来て、運転士を目指していく中での家族模様を描いた物語であります。
その準備は9月の商工会議所との打ち合わせから始まり、10月からは制作スタッフも常駐し、そのスタッフと一緒になり、熊本県八代市から鹿児島県薩摩川内市まで撮影場所候補の選定を行いながら、6回のロケハンを行ってきました。
1月10日、東京にてクランクインがあり、東京近郊、福岡、そして17日に熊本県の肥後二見駅から自分もスタッフの一員として、クランクアップまで1か月間撮影に同行させていただきました。
昨年4月から、観光行政に携わる担当者として現課に異動し、今回ロケ地の選定に携わり、その後のロケツーリズムに活用する観点から自分が選ばれたわけですが、ロケ地選定、撮影に関する他関係機関との調整、申請補助、オーディションの支援、エキストラ支援、撮影補助等、撮影のあった1か月間は内容が濃いものでありました。
普段従事している行政事務とは異なり、映画製作の現場では、監督名前を付け、吉田組として、演出部、撮影部、照明部、録音部、美術部、装飾部、制作部、広報部等というようにそれぞれの部毎にスタッフが編成される一期一会の世界です。始めて会った者同士が1つのチームとなり、作品を作り上げていくわけですが、1か月の間同行させていただき一番感じた点は、「相手を思いやること」でした。
それぞれのスタッフが1シーンの撮影のため、専門的分野の中、めまぐるしく動いている中でもどうしても限られた人数のために手が不足する場面が出てきます。例えば、撮影をする際、流れている川の音の大きさを録音部が気にすれば、川の中で5時間、大きな音の場所を毛布で押さえている者がいる。晴れ設定での撮影で猛吹雪の中一瞬の晴れ間を見て列車、窓、辺り一面を手の空いたもの全員が雨水を吹き撮影を行う。そのように、他の部署の者がそっと手を貸してあげる。そのような場面を何回も見ることができました。「いい作品を作るため」集まった者全員が同じ方向に向かって進む様はとても恰好良く、まさにそれぞれの職業に奉仕している瞬間であると感じたところでありました。
今回の撮影期間中は天候になかなか恵まれませんでしたが、不思議と撮影期間も延びることなく無事に終了することができたことは、職業奉仕の心を持ったスタッフの皆さんのおかげだと感じております。
今後編集作業に入り、試写会を通して、本年末に松竹から全国約300館での上映となる予定です。
今回、撮影に携わったスタッフは、吉田監督は井筒監督の下で長年助監督を努め、映画「ラブレター」の監督や、先日放映があったドラマ「コウノドリ」では第5話、10話の脚本も務めていらっしゃいます。製作は短編アニメ部門でアカデミーショーをとった株式会社ロボットということもあり、ALWAYSシリーズや、鎌倉物語などに携わったスタッフが多くいらっしゃいました。
それらのスタッフと過ごした1か月間は、自分にとって大きな経験であり、特別なものでありました。今後は、公開まで間にこの映画をどのように地域活性につなげるのかが観光を推進するための担当者として邁進していかなければなりません。
この他にも、本市では、明治維新の立役者である松木弘安(のちの寺島宗則)の養家改修を企業版ふるさと納税の制度を活用し、この3年間で5億弱の金額を集めることを目標に行っていくこととなり、関東、関西、中部、福岡、長崎など担当職員が飛び回っています。ぜひ、これをご覧になっていただいている企業の皆様で企業版ふるさと納税を考えていらっしゃる方がいらっしゃいましたら是非お声がけいただけたらと思います。
現在の、担当部署に来てからの「私の職業奉仕」として、何をするということではなく、このクラブの例会でメンバーの皆様からいただいた奉仕の種を、自分が今できることを行うことで、芽を出し、大きく成長させることができたらと思います。
今後もクラブメンバーの皆様には多大なご協力とご理解をいただくことになりますが、よろしくお願いいたします。
ロータリアンとしての誇りと責任(4)
ロータリー財団委員会 戸高豊文
世界には120万人のロータリアンがいます。毎日ロータリーのマークを掲げた様々なプロジェクトが行われます。そこに参加する人の年間の総数は数百万人あるいは数千万人にもなるかもしれません。ほとんどの人がインターネットを利用するこの時代に、その情報は莫大なものになるでしょう。まだまだ知らないことが星の数ほどあるのがロータリーです。
今日は ROTI (Rotarians On The Internet)というロータリアンの組織を知りました。インターネットを利用したロータリアンの集まりです。表示はもちろん英語ですが、簡単な英語です。この ROTI は「The Breadbasket(パン籠)」という可愛い名称の情報誌を pdf でなんと「毎月!」発行しているのですよ。それだけでもすごいなあ〜と思いますが、書かれていることが、普通の人の普通の経験なのですが読んでいて「じ〜ん」」とするものばかり。
2月号には、22年前の1996年に離婚した心の隙間を埋めるために「平和のために歩くこと」を始めたロータリアンの経験が綴られていました。今までに歩いた距離は27,000キロ。現在72歳、フロリダで余生を過ごしていますが、寄稿はエルサレムからです。そしてその冒頭のタイトルをクリックするとそのリンクは「日本の被爆者のロータリアンの記事」という気の使いように嬉しくなります。最後にはこんな言葉が(意訳)・・
I’d really love to go to the Vatican, and I’d like to ask the pope to walk with me. Just a short walk, even, where we can talk and pray together. Does that sound crazy? Maybe so. But I’ve seen a lot of miracles out here.
私はほんとうにバチカンに行って教皇と一緒に歩きたいと思っているのです。ちょっと歩くだけでいいんです。いっしょにお話もできるしお祈りもできると思うんです。そんなことって「できっこないよ!」って思ってるでしょ。でも今まで(こうやって歩くことで)たくさんの奇跡を見てきたから、きっとできるって思うんです。
そうなんです。世界のロータリアンは楽観的です。ロータリーは「希望」だと言います。そしてその思いをそれぞれの形で表します。
きっと多様性とか高潔性とか、そんな言葉で表せない、人として「生きている!」ってことの表現がロータリーなのでしょう。
しかもこの人は「歩く」という誰でも簡単にできることに心を注いだ。その一歩一歩が、思いが、仲間が、ロータリーを形作っているのでしょう。
ROTI (Rotarians On The Internet)