2017-18年度 会長テーマ
「例会に積極的に参加し、学びを深める」
~楽しく・感動に出会える例会(場)をみんなで作ろう~
みなさん、こんにちは。
2730ジャパンカレント第6回(通算第140回)例会を開催いたします。
ロータリークラブでは「例会に参加すること」が三大義務の一つとお話しさせていただきました。私たちEクラブはいつでも例会に参加することができるとういうメリットがある反面、「面倒なため先送りし入力期限が過ぎる」「多忙により参加すること自体を失念する」などにより例会に参加できないことがあります。(私も入会当初は忘れていたことが何回かありました。)現在では「習慣化」ができ、期限ギリギリになることはありますが、忘れることはなくなりました。
この「習慣化」について、毎年4月に入社する新入社員に対し「習慣化させるためのポイント」を念頭において研修所講師が指導していますので、その内容を「例会への参加」を例にしながらご紹介します。
習慣化させるためのポイントの一つ目は「目標を持たせること」です。
当社には社員の基本的な心構えとして「行動訓50選(誠意、情熱、啓発、創造、合理の各項目に10選ずつ)」という指標がありますが、“研修期間中(約2カ月間)において、この指標に書かれていることを100%クリアすることがりっぱな社員の第一歩”として自己評価をさせています。「学生から社会人・企業人としての意識、行動の転換」にとても役立っています。※意識付けですので「完璧にできる」という意味ではありません。
私たちEクラブの今年度目標は「100%例会出席」「例会に参加することでロータリアンとしての学びを深める」としておりますので、会員皆さんの共通認識としてご努力をお願いします。
二つ目は「自ら設定した目標を見直す(ハードルを下げる)」です。新入社員は「研修日誌を毎日○時までに作成する」「各講義で質問を○回以上行う」「○時までに就寝する、○時までに起床する」等の個人目標を設定させますが、難しい目標を設定した場合に頓挫する者がでてきます。そのままにしておくと「やる気」をなくし研修自体にも影響するため、少し頑張ればできる程度にまで見直しをさせ、新たな目標に向かって努力するよう促します。
「100%例会出席」ができない方(すでにお休みされた方)は、「これから必ず例会に出席する」や「昨年の出席率○○%を超える」というように、ハードルを下げて、新たな目標に向かってチャレンジしていただきたいと思います。
また、当Eクラブでは例会に30分以上参加し150文字以上のメインプログラム等に関するコメントを入力するルールになっていますが、仕事やプライベートが忙しい時などは面倒に思うことがあります。そんな時は、メインプログラムの感想は「難しかったので勉強します!」など率直に(簡潔に)入力していただき、Q2「なんでも自由にお書きください」の項目でご自身の近況(お仕事状況、イベント、天気など)を記入していただくことでもよいと考えます。お忙しい時などは無理をせず「こんなに大変」等のコメントをお待ちしています。
なお、お忙しい時でも、例会の内容や会員及びメークアップの方のコメントは是非お目通しください!
三つ目は「自分への報酬を決めておく」です。
例えば、一つ目でお話しした「行動訓50選」について、新入社員同士で“30%達成したらコンビニでスイーツを買う”や“50%達成したら外食をする”といった自分で決めた報酬(些細な報酬ですが…)を宣誓し合うなどしてそれなりに盛り上がっています。
自分への報酬は皆さんそれぞれで「ちょっぴり嬉しいご褒美」を決めていただければと思いますが、クラブにおいても「例会出席率アップ賞」や「○年連続100%例会出席賞」などを実施したいと考えています。よいアイデアがありましたら、ご提案いただければと考えます。
この他「ゴールの細分化」や「時間(スケジュール)管理」など色々な手段がありますが、自分に合った取り組み方を見つけ「習慣化」にご尽力いただき、例会への出席を継続していただくようお願い致します。
一生成香 No37 「一生成香について」
2730PDG 菊地 平(職業奉仕委員会)
2005年ガバナー月信を書き始めてより「一生成香」の冠を使って参りまして
ナンバーリングはEクラブの卓話の時から始めました。
メーキャップ頂いた会員の方で「一生成香」をお調べになった上でコメントいただいた方もおいででしたから、そこで改めてこのことを書いてみようと思いました。
宗教に無関心なことでは世界有数のわが日本国民ではありますが、あえて身近な宗教を問うならば、仏教がその優位を占めると思います。ほんのりと鼻孔をくすぐる線香とローソクの匂い、そして地の底から染み出るかのような読経の声。それを演出するのは、袈裟をかけた僧侶。仏道を成就せんと出家した人。毎日毎日繰り返しの勤めをこなし、佛の道に仏と一体化することを旨とする人。
~~私達が持っている僧侶のイメージはだいたいこのようなことでしょうか?
それを「お坊さん」「和尚さん」とすると陰と陽ほどの開きがでてきます。
そして私達を童心に還らせせた時、大きな慈愛を感じるのは、後者の方です。
私はその代表格ともいえる「良寛さん」が好きで「全国良寛会」に在って少しだけ勉強をしました。そこで出会ったのが「一生成香」でありました。
「一生成香」は良寛さんの座右の銘なのですが。
「生涯香りを成せ」と言われても、説明しにくいので私なりに解釈しますと次の「相田みつお」の詩がピッタリくると思うのです。
あなたが そこに ただいるだけで その場の空気があかるくなる
あなたが そこに ただいるだけで みんなの心が やすらぐ
そんなあなたに わたしもなりたい
また、画家・山下清を主人公にしたドラマ「裸の大将」の主題歌「野に咲く花のように」でもありましょうか?
野に咲く花のように 風に吹かれて
野に咲く花のように 人をさわやかにして
そんなふうに 僕たちも 生きてゆけたら すばらしい
時には暗い 人生も トンネル抜ければ 夏の海
そんな時こそ 野の花の けなげな心を 知るのです
良寛さんの人柄がイメージいただけたでしょうか?
良寛が44歳から59歳まで過ごした「五合庵」を新潟・国上山に尋ねてみました。杉林の山中2坪の清貧そのものが忍ばれる庵で大正3年に再建されたというものでした。雪深い長い冬をどうやって過ごしたのか、1996年の5月でしたが身も凍える思いで立ちつくしたものでした。
良寛はイタリアの聖フランチェスコの再来とも言われることもあって、2年後フェレンチェからアッシジの聖フランチェスコ教会も訪ねてみました。
聖フランチェスコは大富豪の御曹司に生まれながら、身一つで家を出て民衆に「清貧に生きよ」と説き、法王は彼に絶対服従を示し、多くの民衆の魂を救ったと言われています。
良寛は、口で念仏を唱えることも無く、人に説教することもありませんでした。いわゆる「宗教家」がするように、自分を一段高く持ち上げて「衆生を救う」と言ったり、また「人に教義を説く」こともせず、おごらず、いばらず、声高に言うこともせず、ただ清貧を運命として、自分の生き方を、身をもって教えたということです。
1827年、越後美人の貞心尼(文献によりますと吉永小百合似の美人)はかねてより聞こえていた良寛禅師を慕いて出雲崎に訪ねます。良寛69歳・貞心尼29歳初めての師弟となります。良寛没後に貞心尼によって書かれた「蓮の露」に等身大の良寛をみることが出来ます。
「炊くほどは 風が持て来る 落ち葉かな」の生活も、貞心尼に看取られながら座禅をしたままの永眠で、辞世の句と言われるのが「裏を見せ 表を見せて散るもみじ」です。
貞心尼との相聞歌に
はじめてあひ見奉りて
○君にかくあひ見ることのうれしさもまださめやらぬ夢かとぞ思ふ 貞
御かへし
○夢の世に且つまどろみてゆめを又かたるも夢もそれがまにまに 師
良寛の生涯は価値ある学習の材料として山ほどありますが、晩年の良寛に仏がご褒美として、出会わせた貞心尼との4年間と思えば、心が和みます。
ロータリーの事にも少し関係して触れて見ます。
2002-2003年度RI会長ビチャイ・ラタクル氏は日本にも多くのフアンがおられる名会長です。その時の地区ガバナーは、今は亡き海江田卓さんで、私は、当時宮崎中部分区のガバナー補佐でした。
RIテーマは『慈愛の種を播きましょう・ SOW THE SEEDS OF LOVE』でした。
「私達ロータリアンは、自分自身十分に慈愛の心を備えているのですが、私達の前途に横たわる壮大な目標を達成するためには、私達の信条と負託を共有してくれる人々がもっと沢山必要なのです。私たちの組織の永続を確実なものにする最善の方途は、出来るだけ沢山の人々の心に
慈愛の種を播くことです」とラタクル会長は格調高く呼びかけられました。
そして、海江田ガバナーは就任挨拶で次のように月信に書かれました。
~~LOVEを単に「愛」と訳するのではなく、仏教国タイ出身の会長に相応しいように「慈愛」という表現になっています。また「種を播こう」ではなく「播きましょう」としたところにも、氏の人柄と「クラブ主体の考え方」が反映されています。ラタクル氏は「世界はパンよりも愛に飢えている。他人のために何が出来るかを考えよう」と訴えて居られます。ロータリーは「平和で調和のとれた世界」を「世界のあるべき姿」として思い描いて居る。それは「慈愛の世界」であるとも言っておられます。ロータリーにおける最善の親睦、奉仕は常に愛の心から出たものであるとし、クラブに、職場に、地域社会に、そして世界に慈愛の種を播きに出かけようと呼びかけて居られるのです。~~~
~~宮崎県中部分区ガバナー補佐の菊地平氏から
良寛和尚の「愛語」という書を紹介していただきました。「
愛語ト言ハ、衆生ヲ見ルニ、マズ慈愛ノ心ヲオコシ、顧愛ノ言語ヲ施スナリ」と言う一文で始まり、「愛語ハ愛心ヨリオコル、愛心ハ慈心ヲ種子トセリ」と説かれています。ラタクル氏の言葉の根底に流れるものを汲み取れるような気がします~と。~~。
最後に
良寛禅師戒語「九十戒」の最初の分を載せます。心したいと思います。
一、ことばの多き(多弁・饒舌) 一、口のはやき(口達者)
一、とわずがたり 一、さしで口(差し出がましい)
一、人のもの言い切らぬ内にもの言う 一、ものいいのくどきこと
一、ひきごとの多きこと(引用が多い) 一、はなしの長きこと
一、こうしゃくの長きこと 一、自まんはなし
一、いさかい話 一、ふしぎ話
一、悟り臭き話 一、過ちを飾る(認めない)
悟り臭い話を長々と書いてしまいました。どうぞご叱正下さいますよう。