新「ロータリーの目的」
ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある。
1.知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること。
2.職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事は全て価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること。
3.ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること。
4.奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
付記
「ロータリーの目的」の4つの項目は、等しく重要な意味を持ち、また同時に行動をおこさなければならないものであるということで、RI理事会の意見が一致した(ロータリー章典26.020)
1.奉仕の理想
奉仕の理想に 集いし友よ
御国に捧げん 我等の生業
望むは世界の 久遠の平和
めぐる歯車 いや輝きて
永久に栄えよ
我等のロータリー ロータリー
2.それでこそロータリー
どこで会っても やあと言おうよ
見つけた時にゃ おいと呼ぼうよ
遠い時には 手を振り合おうよ
それでこそ ローロー ロータリー
3.手に手つないで
手に手つないで つくる友の輪
輪に輪つないで つくる友垣
手に手 輪に輪 ひろがれまわれ
一つ心に おおロータリアン
おおロータリアン
4.ありがとうロータリー
富士の高嶺みつめて 地に足を踏みしめ
喜びと誇りを胸に 今もこれからも
ありがとうロータリー
出逢えた奇跡 奉仕の理想に向かって
ありがとうロータリー
分かち合うしあわせ
共に歩もう 未来をみつめて
それぞれのなりわいを それぞれの方法で
歩んできた だから今 新しい道がある
ありがとうロータリー
出逢えた奇跡 奉仕の喜びに向かって
ありがとうロータリー
分かち合うしあわせ
共に歩もう 未来をみつめて
ありがとうロータリー
出逢えた奇跡 奉仕の理想に向かって
ありがとうロータリー
分かち合うしあわせ
共に歩もう 未来をみつめて
http://www.jce2730.org/regularmeeting/upload/files/arigatorotary.mp3
「行政が『銀行』利子は豊かな環境」という見出しの記事が先日の朝日新聞にあった。東京都府中市で2002年から「落ち葉銀行」という取り組みを始めたそうだ。秋になって市内の公園や街路樹など、あちこちに散った落ち葉を拾い集め、市の「落ち葉銀行」に預ける。銀行は市民から預かった落ち葉を2年間かけて発酵させ、腐葉土にする。350㍑の落ち葉を預けると、その利子として20㍑の腐葉土がもらえる。これまでに集めた落ち葉は14年度までの13年間で約117万4千㍑にもなるそうです。
焚火にしたりゴミとして捨てられていた落ち葉を有効活用しようと、「落ち葉銀行」のアイデアを提唱したのは独協大の犬井正学長(農業・農村地理学)だった。犬井学長によると、落ち葉でつくった腐葉土はミネラルが豊富で、病害を抑える菌も含んでいるという。腐葉土で作物を栽培すれば安全で美味しい食料や生物多様性のある環境という利子も得られる。府中市民は田畑はなくても、自宅の庭の柿の木などの果樹や野菜などの作物に腐葉土を活用しているという。
今年は国連の「国際土壌年」です。2013年の国際連合総会で決議され、今年が最初の年になります。国連が前例のない「土壌年」を設けたのは、農作物や生態系に不可欠な土壌への理解を深めてもらおうということです。国連の決議文は次のように述べています。「土壌は農業開発、生態系の基本的機能および食糧安全保障の基盤であり、地球上の生命を維持する要です」「この土壌を正しく認識し、適切に管理し、守っていくことこそが『我々の望む未来』の実現に大きく貢献します。限りある土壌資源を見つめ直し、その持続性を増進すること、それが今まさに求められています」。
私たちは土壌について、どれだけ知っているでしょうか。例えば、土壌は植物由来の有機物と風化した岩石などが混じって生まれるが、たった数センチの土壌ができるのに数千年の時がかかるといいます。世界中の土壌をかき集めて、世界の陸地面積に置いてみると、その厚さは平均18㌢に過ぎないそうです。そして、その土壌はいま、消えつつあるというのです。都市化によりコンクリートで埋められ、干ばつや洪水で砂漠化の拡大や土壌の流出が進み、高潮により沿岸地域の消滅も起きています。
特に懸念されているのが、世界的な農地の劣化です。現在、世界の農地面積は15.6億㌶ですが、国連環境計画によると1990年の時点で農地の38%が水や風などで浸食され、劣化しているという。しかも、悪化は食い止められないというのが、世界の共通認識だそうだ。
日本の農業をみても戦中、戦後の頃までは、農家には牛や馬小屋があり、小屋に敷いた稲の藁などは大事に保存し、堆肥として田畑に返していました。今は、化学肥料や農薬が中心の時代になりましたが、日本の場合、水や風に強い水田が多いため他国に比べ、土壌の劣化は少ないといいます。しかし、土壌づくりを怠っていると、いずれ深刻な劣化は避けられないでしょう。
世界の人口は2050年には今より3割増え、97億人になるといいます。1人が食べる量も増え、国連食糧農業機関は50年に必要な食糧は今より7割増えると予測している。土壌の劣化がこのまま進んで、果たしてそれだけの食糧を増産できるかが問題なのです。
国際土壌年のテーマは「元気な暮らしは元気な土から」です。私たちは食べ物や水をはじめ生活に必要なものを土壌から得ています。人間だけでなく、他の多くの生き物も土壌を頼って生活しています。私たちは、未来の子どもたちのためにも、豊かな土壌にして、引き継いでいかねばなりません。この機会に、土壌のことを考えてみようではありませんか。
ロータリーと私 ~地区大会に参加して~
1990-1991年
国際ロータリー財団奨学生
山本 武之
2730ジャパンカレント・ロータリーEクラブの皆様、はじめまして。私は延岡市北方町総合支所長の山本武之と申します。国際ロータリー財団奨学生としてかつて留学させていただいた学友として、今回2015-16年度国際ロータリー第2730地区大会に3日間参加させていただきました。その際に、菊池 平パストガバナーから親しく声をかけていただき、寄稿させていただくことになりました。
私がいただいた奨学金と今回の地区大会で大変勉強させていただいたことについて書かせていただきたいと思います。
私は、延岡市役所の総務課に在籍していた昭和63年(1988年)に、延岡東ロータリークラブから国際ロータリー財団奨学金のお話をいただきました。職業訓練奨学金といって現在の職業に係る研究をし、職業人として向上することを目指して研究機関や大学で勉強するための奨学金です。これは学費、研究費はもちろんですが、住居費、食費、往復の旅費、書籍代などあらゆる勉学の費用を1年分カバーしてくれる素晴らしい奨学金でした。まさに学ぶ者に優しいロータリー精神を象徴するような奨学金だと思います。
そうであるがゆえに相当競争率の高い選抜がありました。1回目は書類選考まで残りましたが、最終面接で落ちました。しかし、どうしても自分の分野である行政や政治の分野を更に勉強したいと思い、翌年も挑戦しました。自分でできることはすべてやり、何とか2730地区の2名の1989年奨学生のひとりに選ばれました。
これからがまた大変でした。目的の大学を選び、合格することは奨学生個人の責任なので、英語のTOEFLという試験を受け、大学に願書と論文、さらに高校と日本で卒業した大学の成績を送るなどすべて初めてのことをほぼ1年かけてやりました。何とかカナダのオタワ大学、アメリカのボストン大学など数校に合格しました。国際ロータリー財団とのやり取りで、私はオタワ大学4年生に編入することになりました。カナダでは2年間在住していないと、すでに日本の大学の学士号を受けていても、大学院には入れないのです。
母国語と異なる言語で、大学の講義を受け試験を受け単位を取っていくことがどれほど大変なことか実感しました。週日はほとんど講義に出るか、勉強と出された課題をしています。土曜日の午後から少しゆっくりしますが、課題図書などを読むことで潰れたりします。1年間はあっという間に経ち、単位もある程度取得しました。また忙しい中でも、国際寮に住んだので各国の友人ができ彼らから多くのことを学びました。つまり日本について彼らがどのように考えているかを知ると同時に、私自身が、日本の外から日本を客観的に見る機会になりました。心から国際ロータリー財団、ホストクラブの延岡東ロータリークラブ、支援していただきました延岡ロータリークラブ、延岡中央ロータリークラブの皆さん他すべてのロータリアンの皆様に心から感謝いたします。
今回の第2730地区大会でとても勉強になったことがあります。それは、10日(日)に行われた、田中作次2012・13国際ロータリー会長、中村靖治国際ロータリー会長代理そして野中玄雄第2730地区ガバナーとが、壇上から会場と対話する特別セッション「ロータリーを語ろう!」です。
田中前会長は、ご自分の会社が火事の時も、お客様のことをまず考えて明日の配送を手配し迷惑をかけないようにされたとのお話がありました。またロータリークラブがいかに良いか、楽しいかを説くことが会員増加の本質だとの話もされました。これらはすべてロータリー4つのテストにある「みんなのためになるかどうか」につながることだと感じました。
中村国際ロータリー会長代理は、国際ロータリー財団の仕組み、ポリオプラス、平和維持など各事業の説明をしていただきました。またRC(Rotary Coordinator)、RPIC(Rotary Public Image Coordinator)という役割についてもお話しいただきました。留学の時にずいぶんロータリー財団等については勉強したつもりでしたが、これらは初めて伺うお話でした。また各地からおいでになったパストガバナー、海外からのお客様、学友などすべてに気配りされ、私まで会場で国際ロータリー財団学友としてご紹介いただき恐縮しますと同時に、それがロータリー4つのテストの「みんなに公平か」を具現化されたものではないかと強く感じました。
野中ガバナーには、2730地区のクラブ訪問の目標に、訪問時の100%参加を掲げられ、大きな成果を出していただいたとのご報告がありました。各参加者への感謝の言葉とともに、女性会員増加、ポリオ撲滅、世界平和の推進など、足元から広大な世界まで広い視野に立って邁進したいとの話をされました。
この特別セッションでは、各クラブからの意見や質問がなされましたが、「例会は楽しく議論すべきところは議論するという」総括的なご指導が、壇上の三人からありました。
この3人の方々それぞれから学ぶことが多く、私は、国際ロータリー財団学友として、野中ガバナーが夕刊紙のインタビューで言われたように「ロータリークラブの素晴らしさを互いに楽しみ合うことができた」のではないかと感じました。本当にありがとうございました。
職場にて