「ロータリーの目的」
ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある。
1.知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること。
2.職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事は全て価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること。
3.ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること。
4.奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
付記
「ロータリーの目的」の4つの項目は、等しく重要な意味を持ち、また同時に行動をおこさなければならないものであるということで、RI理事会の意見が一致した(ロータリー章典26.020)
2017-18年度 会長テーマ
「例会に積極的に参加し、学びを深める」
~楽しく・感動に出会える例会(場)をみんなで作ろう~
みなさん、こんにちは。
2730ジャパンカレント第33回(通算第167回)例会を開催いたします。
4月は「母子の健康月間」となっております。5歳未満の幼児の死亡率と罹患率の削減、妊婦の死亡率と罹患率の削減、より多くの母子に対する基本的な医療サービスの提供、保健従事、者を対象とした研修、保健ケアの提供、母子の健康に関連した仕事に従事することを目指す専門職業人のための奨学金の支援を強調する月間であります。
毎年、5歳未満で命を落とす子どもは世界で推定590万人いるとされ、その原因は栄養失調、適切な医療や衛生設備の欠如など、どれも予防が可能なものばかりです。予防可能な原因で母と子どもが命を落とすことなどあってはならないと考えます。すべての母子が質の高い医療を受けられるよう、そして、出産で命を落とす母親がいなくなり、子どもがすくすくと成長できるように、世界のロータリークラブは様々な支援活動を行っています。
◎ロータリークラブでの主な支援活動
総合化学メーカーのアジア支社長として活躍したロバート・ジンザーさん(ドイツで活動するロータリアン)は、母子の死亡率が世界で2番目に高いナイジェリアで、300万ドルをかけた5年プロジェクトを開始しました。
「ナイジェリアでは70%が自宅出産で、出産が長時間にわたると、妊婦はフィスチュラ(産科ろう孔)をわずらってしまう」
長時間の出産によって引き起こされる損傷「フィスチュラ」は、死産を招くだけでなく、母親は慢性的な失禁に苦しみ、社会的に疎外されたり、感染症や神経損傷、時には死にいたることもあります。「フィスチュラは予防が重要」と考えたジンザーさんは、支援団体を仲間と共同で設立し、自らその最高経営責任者となりました。
ジンザーさんらは、行き届いた産科医療と質の高い助産術による包括的アプローチを取り入れることにより、病院での妊婦死亡率を60%減らすことに成功。さらに、2005年以来、当初の目標を500人上回る1,500人のフィスチュラ患者を治療しました。
また、「(フィスチュラのために)世間から疎外された女性たちに生計の手段を」と考えた彼らは、このプロジェクトにマイクロクレジット(小口融資)と職業研修も加えました。
「私たちがラジオ放送でこの病気について啓蒙を行うまで、女性たちはフィスチュラが治療可能であることすら知らなかったんです」
ナイジェリアのロータリー第9125地区とドイツのワイセンブルグ・ロータリークラブの提唱によって立ち上げられたこのプロジェクトは、ロータリー補助金478千ドルの支援も受けました。また、ドイツ政府とアベンティス財団からも826千ドルの支援が寄せられました。プロジェクトでは、太陽熱利用や水設備の改善、蚊帳などの物資の寄贈、資金の寄付も行いました。「発展途上国の貧しい女性たちは苦しみ、サポートを受けることもできません。出産について自分で選択できないのが現状です」とジンザーさん。「母親たちが強くて健康になれば、家族も強くて健康になり、貧困や飢餓といった問題も少しずつ解消されるでしょう」
上記以外でも、ロータリークラブでは発展(開発)途上国を中心に、地域社会が自力で母子の健康を守っていけるような研修や、予防接種・出産キット・移動クリニックの提供など、ありとあらゆる方法で母子の健康を推進しています。また、女性を対象に、HIV母子感染の予防、母乳による授乳、病気の予防に関する教育も行っています。これらの活動はロータリー財団からの支援により実施されておりますので、会員それぞれが今すぐにできる寄付金活動を、可能な範囲で積極的に実施しましょう。
[参考:フィスチュラ(産科ろう孔)]※デジタル大辞林より引用
閉塞性分娩などに対して適切な医療処置が行われない場合、胎児の頭が母体の骨盤を長時間圧迫することにより、母体の膀胱・膣・ 直腸などの組織が壊死し、瘻孔が形成される障害。
国連は、5月23日を「産科ろう孔をなくすための国際デー」と定め、国際社会に対し「産科ろう孔を終わらせるための行動を強め著しく意識向上を図るためにこの国際デーを利用すること」を求めている。 |
下半期から「私の職業奉仕②」と題して、これまでのEクラブ例会や活動を通じて「私の職業奉仕①」からどのように思いや意識が変化したり気づきがあったのか投稿頂き、会員皆様とさらに共有・意識を深めて頂きたいと思います。
私の職業奉仕②
奉仕プロジェクト委員長 中村 泉
桜が散り始めている4月上旬ですが、皆様いかがでしょうか。私は今年で49歳、仕事と子育てに奮闘している最近です。
今回は、例会、活動を通じて意識が変化し、気付いたことをお話する機会ととらえ、職業奉仕からは少し離れてしまうかもしれませんが、子育て中の最近、感じることをお話したいと思います。
仕事が終わり帰宅(21時過ぎ)、家に着くなり我が子から「パパ、かくれんぼしよう?」仕事に疲れゆっくりしたい気持ちもありますが、子供の笑顔にはかないません。妻と一緒に3人で小さい家の中を走り回ります。子供は今月から保育園に通うことになります。子供は元気いっぱい、私と妻は心配でいっぱいの毎日ですが、最近心配の中に幸せを感じています。それは子供の成長を感じるからです。半年前、1年前とは違う様子、成長した姿を見ると、妻と共に微笑んだり、ひとり涙しながら妻に感謝、子供に感謝、ご近所に感謝、全ての事に感謝したい自分がいます。
感謝している事を自覚すると、自然と幸せを感じるのです。
感謝する姿勢は、共に協力して活動した色々なイベント、例会から人とのコミュニケーションの中から生まれてきたと思います。感謝できる姿勢を今後も崩さないようにしたいです。
親であれば、誰でも通る道ですが、時として険しく厳しい道です。
多くを語れず口足らずなところがありますが、お許しください。
皆様のご指導ご鞭撻のほど、これからもよろしくお願いします。
ロータリアンとしての誇りと責任 No.6
ロータリー財団委員会 戸高 豊文
今、ロータリークラブの活動で世界で一番注目されていることは、いよいよ年間発生件数が一桁になろうとするポリオです。昨年1年間のポリオの発生は22件でした。パキスタンで8件、アフガニスタンで14件です。ナイジェリアでは発生は確認されていません。
ポリオは神経を犯す病気ですから延髄にウィルスが入ると、横隔膜が機能しなくなり呼吸不全に陥ります。呼吸する度に肺に入ってくる空気の量が減ってくるのです。「怖いだろうなあ」と思います。さらにウィルスは喉の嚥下機能も破壊します。横隔膜が動かなくなると呼吸ができなくなり、喉が動かなくなると話すことも飲み込むこともできなくなります。実はポリオとは喉と胸をかきむしりながら亡くなっていく病気なのです。この麻痺型のポリオは成人になって感染した場合に多くなるのですから、想像するだけでも怖くなります。
ポリオに感染すると横隔膜が動かなくなるのです。そのためポリオ患者は「鉄の肺」と呼ばれる鉄でできた筒型の機械に横たわって一生を過ごすことになります。出ることはできないのです。呼吸できないのですから。もちろんすべての感染者がこのような状態になるわけではありませんが、実はポリオはとても恐ろしい病気なのです。
日本でポリオが最後に発生したのは1980年でした。1960年代には北海道を中心に約5000人の感染者がいましたが緊急経口生ワクチンの接種でなんとか切り抜けました。このように野生型のポリオ発生には緊急に集中して経口生ワクチンを接種する必要があります。実は世界でポリオが発生している地域でもこの集中的に生ワクチンを接種する方法を採用しています。しかし、世界の隅々まで、3000mを超える高地に住む部族にも、砂漠の狩猟民族にも、湖の上で水上生活をしている人たちへも、雪の日も豪雨の日も、あるいは拒絶されても、罵倒されても、犬をけしかけられても、一人の子どもも残すことなくポリオワクチンを接種することは並大抵のことではありません。
そればかりではありません。人は常に移動するのです。ですからバス停や駅、国境の検問には必ずポリオワーカーが配置されていて子どもたちにポリオワクチンを接種しています。
「そんなことをして何になる」「ポリオは自然のもの、ポリオ撲滅は人がやること、だから自然に任せてそんなことはやめた方がいい」「他にたくさんやることがある」「経済効果は?」「何?それ、知らない」
このようなポリオをなんとか早く撲滅させたい・・その気持ちで世界中のロータリアンが取り組んでいます。そしてポリオ撲滅のために一生懸命に、批判にくじけず、無関心をものともせず、一途にポリオワクチンを飲ませ続けている女性たちがいます。
最新読んだ記事ではこの訓練された女性のポリオワーカーの皆さんはイスラムの国で虐げられてきた女性の地位の向上に大きな役割を果たしているとの報告がありました。「そうなんだ!このポリオ撲滅運動の過程は社会全体の幸福にもつながっているんだ」と改めて感動しています。
そんなポリオ撲滅運動の世界の流れに関わっている自分でありたいし、そういう機会があった人生でありたいなあと思います。