食品廃棄物の横流しや「食品ロス」問題で、国や業界が動き始めたようです。

[会長挨拶]でも紹介したように、異物混入の可能性がある大量の冷凍カツの廃棄処分を委託された産業廃棄物処理業者が勝手に食品仲買業者に横流しして、さらに食品ブローカーなどを経てスーパーなどで格安商品として売られていました。これは産廃業者の違法行為ですが、製造元のカレーチェーン店の廃棄の仕方にも問題があったようです。「ビーフカツ」の文字の入った透明な包装紙で冷凍カツを包んだまま産廃業者に渡していたというのです。もし、包装紙をはがして生ゴミとして渡しておれば横流しはできなかったはずです。

 

先日の朝日新聞によると、環境省は再発防止策の検討に入り、廃棄物の処理の監視を強化したり、転売できない形で産廃業者に渡すようメーカー側に要請するそうです。もちろん、カレーチェーン店は廃棄の方法を改めて、今後は①包装から出し、生ゴミと混ぜる②できない場合は最終処理場まで社員が立ち会い、目で確認することにしたそうです。これまでの調査で産廃業者については、他にも約６０品目の横流しが明らかになっており、関係のメーカーも同じような不正流通防止策を取るという。業界の中からは「食品メーカーは従来、処理費を抑えることに熱心で、どう処理されるかに無関心過ぎた」という反省の声も出ています。

 

しかし、問題は食品廃棄物の横流しだけではありません。環境省では、より根本的な対策として食品廃棄物の全体量を減らすことを、業界に要請することにしている。農林水産省によると、国内の食品廃棄物の量は２０１３年度時点で１９２７万トンにのぼるという。この中にはもちろん、まだ食べられる、いわゆる「食品ロス」も含まれている。この大量の食品廃棄物を如何にして減らしていくか。我が国に突き付けられた課題です。

 

もちろん、「食品ロス」の減少に取り組み始めた業者もいます。大手スーパー、イオンの葛西店（東京）では第一弾として２月中旬、賞味期限や消費期限が近い値引き商品に「フードレスキュー」のシールを貼り、「捨てられる前に買って」と、呼びかけたそうだ。また、ヤフーは２月からオークションサイト「ヤフオク！」で季節外れになったり、賞味期限が近くなったりした商品をメーカーなどからまとめて引き受け、定価より約３０～９０％安く販売する取り組みを始めた。売り上げの一部は環境保護団体に寄付するという。

 

朝日新聞では海外の取り組みについても紹介している。例えば、フランスでは２月、大手スーパーに対し、まだ食べられる食品の廃棄を禁じ、所得の低い人たちに食品を配る慈善団体への寄付を義務づける法律を作ったそうだ。パリ郊外の、ある市会議員がＳＮＳで賛同を呼びかけたのがきっかけだったという。

 

新聞の読者からは、こんな投書も寄せられている。「賞味期限が残り３日なら１０％引き、残り１日なら２０％引きと店頭で明示する。バーコードシステムも改良して賞味期限に合わせて自動的に値引きできるようにすれば店側の負担も軽くなるのではないか。合理的な消費活動を促して、食品ロスを少しでも減らせるよう、関係業界の皆様に検討していただきたい」。

 

食糧廃棄大国の汚名を返上するためには国、業界、消費者が一体となって、厳しい対応を求めていかねばならないだろう。私たちも「減らそう！食品ロス」を目指し、まずは家庭から、そしてそれぞれの職場や地域など身近なところから取り組みを始めようではありませんか。

 

 

【幹事からの連絡】
連絡事項はありません。

【今後の計画】
●「ポリオ撲滅キャンペーン　街頭募金活動 in 鹿児島」の開催について
　下記の日程で開催いたします。
　より多くの方にご参加いただきたいと思っています。
　参加できる方は幹事までお知らせください。　よろしくお願いいたします。

　日　時：2016年3月21日（日）　11：00 ～ 15：00
　場　所：鹿児島市天文館　山形屋前

　＊参加予定者　・・・　中村，松元，今柳田，廣田，西，桐明，花里，東，池，小牧

●「リアル理事会」の開催について
　理事の皆さまへ　　下記の日程で理事会を開催いたします。ご確認ください。
　　期日：2016年3月27日（日）12：00～14：00　（昼食を含む）
　　場所：ふく福　国分店　
　
　＊理事以外の方も、オブザーバーとしての参加は可能です。参加を希望される方は幹事までご連絡ください。
　　

ロータリー３分情報：マッチング・グラント

研修委員会：東　岳也

最も人気のある口一夕リー財団プログラムの1つがマッチング・グラントであり、国際奉仕プロジェクトの実施においてロータリー・クラブや地区を支援しています。1965年より、40，000件以上の補助金が約170カ国におけるプロジェクトに授与され、その合計は米貨2億4，300万ドルを上回ります。
ロータリー財団は、比較的小規模で、1回限りの人道的奉仕プロジェクトに対し、クラブや地区に組み合わせ補助金を提供しています。補助金は、幅広くさまざまなプロジェクトに授与され、農業、水、医療サービスや医療機器の提供、病気の治療、障害者への支援、識字・計算能力の推進、教育研修または職業訓練プログラムの開発などに生かされています。補助金の最少額は米貨5，000ドル、最高額は150，000ドルです。財団は現金寄付米貨1ドルにつき50セントを、地区財団活動資金（DDF）米貨1ドルにつき1ドルを組み合わせます。
マッチング・グラントは、土地の購入や建物の建設に使用することは認められておらずつ既に進行中または完了したプログラムにも適用できません。個々のロータリアンの参加が義務付けられており、プロジェクトの恩典はそれを受取る人々を超えて効果をもたらすべきとされます。
マッチング・グラント・プログラムは、ロータリー財団の人道的活動において非常に重要な役割を果たしており、クラブが地元以外の世界の他の地域で意義ある奉仕プロジェクトに取り組む意欲を引き出す源ともなっています。

※このマッチング・グラントは未来の夢モデルが全地区に導入された2013年7月1日に終了しております。現在はグローバル補助金制度がありますが、その前段ともなるマッチング・グラントについて掲載しており、マッチング・グラントについては後日掲載させていただきます。あらかじめご了承ください。
（出典：ロータリーのいろは）

ロータリーの原点　（2016,3,5・PETSスピーチ）　

パストガバナー　菊地　平

　
倒産をした分際で～と思われるかもしれませんが、分際も承知でご指名をお受けしました、菊地でございます。アメリカの大統領選挙のトランプ氏だって4回も倒産経験者です。どうぞお許し下さい。
　国際ロータリーの雑誌「The　National Rotarian」の第1号巻頭言で創設者ポールハリスはこう書いています。
　もし、神の摂理によって、私が何処かのコロシアムの舞台に立たされて、皆さんと向かい合い、瞬時のためらいも許されず、あらんかぎりの声で何か「一言、言え」と告げられたら、私は躊躇する事無く大声で「Toleration寛容」～と叫ぶでありましょう。　～と書いています。
また、創立記念日に一般向けラジオ放送でスピーチしています。
「もし信仰が違う人、カトリック、プロテスタント、ユダヤ教など、宗教が違う人々がロータリーで、同じテーブルに着くことが出来たら、どんなに素晴らしいことでしょうか～」～と。
彼の考える「寛容」は人間社会の基本に関わることであり、平和への道なのであります。
ロータリーが今日の発展に繋がったのは、そのベースに「寛容」の精神があったからだと思います。
 
そして、私はロータリーの『寛容』を、そして神が人間に与えた「裁く権利」より「許す権利」を、身を以って体験いたしました。
 
実は、私は2005年～06年ガバナーをさせていただきました。天命と思い一生懸命努めました。～しかしながら2008年34名の社員を抱えて27年間やってきた会社を倒産させました、倒産に至る事情は数々･全て私の責任でありますが、34名の社員全員を就職させて、一人もハローワークに行かせることにはいたしませんでした。
それからは、世間の冷たさに耐え、苦しみに耐え、煩しさに耐え、閑に耐え、激せず、騒がず、競わずの苦しみの6年間ではありましたが、その間、ロータリーへの復帰願望は変わらぬ念願でありました。

そして、一昨年のことであります、
長峯PG・大迫PG・田中PGのロータリーEクラブに対する熱い信念に出会いました。また鹿児島西RCの川平先生は10年に渉ってロータリーの情報を都度提供下さいました。同じ鹿児島西クラブの深尾現会長に富永PGの熱心なご勧誘とご推薦あり、元在籍した宮崎西RCのご推薦もいただきました、
　R・Ｅクラブとしては九州初･全国では10番目となるジャパンカレント・ロータリーＥクラブへ許されて入会することができたのであります。
　また、私のガバナー時代、当時のガバナー補佐10人（プラスワン会）の方々からは10年間にわたって終始変わらぬ友情・ご支援を頂き、涙すること度々でありました。
改めて、ロータリーの『寛容』の恩恵を、身を以って受けたのでありました。
ありがとうございました。
　誰でも推薦なしにはロータリーには入会できません、ただ一人推薦なしの会員がいますが～それは創始者ポールハリスであります。
　
　さて、皆さんは選ばれてクラブ会長になります。中にはクラブで誰も会長になる人がいなくて、仕方なしに～という人、または2度目だという人もいるかも知れません。
　しかし、それも運命です。この2日間はキット、その運命を、天命と感じることが出来る2日間になると思います。
人間には時としてハット思う瞬間があります。私もガバナーエレクトとして、アナハイムで1週間の研修に参加して、アッ！この為にこそ自分の人生があると思いましたし、眼からウロコが落ちた瞬間がありました。パーティ会場はその落ちたウロコでいっぱいでした。今夜のパーティもキット眼からウロコがいっぱい落ちていることになるでしょう（滑りますから足元に気をつけて下さい）
 
　さて、次年度大重ガバナーエレクトは、職業奉仕を部門として取り上げられました。
それは、ガバナー･エレクトの体内に職業奉仕の酵母菌がいたのか？あるいはシェルドンの問いかけにDNAが目を覚ましたのか？それは判りませんが、
いずれにしましても全国の地区組織を見ておりますと奉仕活動としても、職業奉仕を別委員会としている地区が多いということに気がつきます。
「アーサ－・フレデリック・シェルドン」が言いました「He profits　most who serves best」「最も良く奉仕する者、最も多く報いられる」という言葉は、皆さんの良く知るところです、第2モットーとして、ロータリアンの心に深く浸透して今も厳然と存在して参りました。それは職業奉仕の心であり、ロータリーの原点であります。
　一方で、ＣＬＰが熱心に語られることになり、職業奉仕が忘れられそうな、ロータリーの危機だと心配したロータリアンがいたことの結果からかもしれません。
ＣＬＰの思想は地区やクラブでも組織疲労を活性化する切り札として、また少ない会員のクラブ活性化を目指して、RIが１０年前から提唱して参りましたから、当然ＣＬＰは大事であります。そのために、クラブ細則を変更したというクラブも当然あったはずであります。
結論から言いますと、地区やクラブやグループでの奉仕活動の組織化と活性化の手法がＣＬＰでありますから、当然大事としなくてはなりません。
一方職業奉仕は個人が取り組むべき奉仕義務になります。義務なのであります。
 
もっと極端に言えばＣＬＰでやろうとしている奉仕活動は、地区やクラブで或いはグループが中心ですから「We serve」であります。職業奉仕は個人の義務ですから「I Serve」と、私は思うのです。
 
こんな言葉があります。
アメリカの神学者、ライン・ホールドニーバーは「神よ、変えることの出来るものは。それを変えるだけの勇気を与え給え。変えることの出来ないものは、それを受け入れるだけの冷静さを与え給え。そして、変えることの出来るものと、変えることが出来ないものとを識別する智恵を与え給え」～と言っています～
また、ポールハリスは、「ロータリーがしかるべき運命を切り開くには、私達は常に進化し、時には革命的にならなければなりません」～と言っております。
私達は、この言葉を次年度・組織の一部変更にあたり、素直に受け入れたいと思うのであります。
　地区はCLPだ。職業奉仕だ。と日替わりランチみたいだ。と言うご批判もあると思います。　また「I　serve」から「We　Serve」だと言えば、
ロータリーは何時からライオンズになったのか？という批判もあって、当然であります。自分はボランテイアー団体に入会した覚えは無いと言う会員も中にはいるかもしれません。
 
では、世界の奉仕団体の認知度はどうなっているか、ご存知でしょうか?
１０年前ガバナーの時ですが、１位がライオンズ・２位はキワニス･３位がロータリーでユニセフは7位でありました。私は世界の１位は当然ロータリーと思っていましたから、いささかショックではありました。
そのことも影響したのでしょうか、公共イメージアップの組織戦略が出てきたと思います。拡大広告はいけませんが、退会する会員を引きとめるためにも、認知度は高いほうが　はるかに、良いに決まっています。
 
聖書に出てきますが、
キリストが「汝・右手でなしたる事を、左手に教えるなかれ」とあります。
これは、右手が良い事をしたからと言って、左手にこれ見よがしに吹聴するな～ということなのです。　
また、日本では「陰徳を積む」という日本ロータリーの創設者・米山梅吉が、留学生に奨学金を何年も人に知られず、提供し続けた美徳を、日本人古来の謙虚さとして、教えられてきたのでありましたが、
そのような教えは、新会員に、今も教え繋いで来られているのでしょうか？
限りなくライオンズに近くなって来たと思うのは、私のような古典派会員だけでしょうか？
しかし、ロータリーとライオンズが最近歩み寄ってきたのも、時代の流れでありましょう。クラブ周年記念式典ではライオンズ役員が招待されているクラブも出て参りました。
 
最後になります。職業奉仕については、成松部門長からアドレスがあります、また私の書いた「職業奉仕」は、資料にプリントされていますから、後でお目通しして下さい。
 
　ジャパンカレント・ロータリーEクラブでも、ポリオ街頭募金活動を鹿児島は山形屋前で・宮崎はイオンモールの中で、実施いたしました。今年も3月21日鹿児島山形屋前で実施予定であります。会員の中に福岡在住の会員がいますが、彼は宮崎の会場に当日飛行機で来て参加し、終わったらすぐトンボ帰りをいたしました。そこまでの奉仕活動は、なかなか出来ないことだと思います。
　みなさん、メイキャップはロータリーEクラブでして下さい。キット勉強になると、自信を以って、お勧めいたします。
 
皆さん、資料初めのページにありますロータリーの目的を開いてみてください。
冒頭に、ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として～とあります。何故意義ある事業を基礎として～と言わなかったのでしょうか？
『意義ある事業の』と「事業を」～「の」と『を』の意味の違いに気づかれたら、それだけで、職業奉仕の、またロータリーの原点が判ると思います。　
私達は『意義ある事業の基礎として、ロータリー活動があるのです。』　　　　　
 
松尾芭蕉が言っております「先人の後を追うな～先人の求めしものを求めよ」と～
　会長エレクトのみなさん、自分の人生を振りかえって、クラブの歴史の評価に耐えられる、お取り組みをされますよう、ご活躍とご発展を、心から祈念して、終わります。
　ご清聴　ありがとうございました。